ポルシェ ケイマンの買取相場は、横ばい、または、上昇傾向にあります。ケイマンは、走行性能に優れているスポーツカーで、価格が下がりにくいモデルです。そのため、走行性能が高められているグレードの「GT4」、スポーティなグレードの「GTS」や「T」などは、高い評価となっています。このような価値が下がりにくいグレードが存在するため、買取相場の平均価格が高い状態になっているといえるでしょう。

そもそもケイマンは、2005年に日本での販売を開始した2ドア2シータークーペで、オープンカーのボクスターの派生モデルとして登場しました。エンジンが座席と後輪の間に搭載されるミッドシップレイアウトのケイマンは、基本構造等がオープンカーのボクスターと共通ですが、クローズドボディのクーペになっていることが大きな違いです。

2012年、ケイマンは2代目となりました。2代目では、ミッドシップレイアウトの2ドア2シータークーペのパッケージをそのままに、より洗練されたシャープなスタイリングになっています。また、ベーシックな「ケイマン」やスポーティな「ケイマンS」だけでなく、よりスポーティな「GTS」や運動性能を高めた「GT4」をラインナップしました。

2016年には、モデルチェンジを実施し、クーペのケイマンとオープンカーのボクスターを「718」シリーズに統一。モデル名が「718ケイマン」と「718ボクスター」になりました。

718になったケイマンでは、「718ケイマン」、「718ケイマンS」、「718ケイマンT」、「718ケイマンGTS 4.0」、「718ケイマン GT4」、「718ケイマン GT4 RS」と多彩なバリエーションを展開しています。

特に、運動性能が引き上げられた「GT4」や磨き上げられたスポーティグレードの「GTS」の人気は高く、買取時にも高値になる傾向です。

またケイマンは、スポーツカーらしい高性能モデルが注目されがちですが、ラグジュアリースポーツカーとしての側面も備えています。そのため、質感を高める装備が装着されていると、買取時の評価が高くなる場合があります。

高性能でエレガントなケイマンは、さまざまな視点から評価される車であるため、高い買取価格帯で推移しているモデルです。

ポルシェ ケイマンを買い取ってもらうときの注意点は、不具合がないようにしておくことです。

スポーツカーとしての走行性能やエレガントさがウリのケイマンは、エクステリアやインテリアをきれいにしておくことが高評価のポイントとなります。また、エンジンやトランスミッション、サスペンション、電装品など、走行に関わるメカニズムのメンテナンスも欠かさずに行っておきましょう。メンテナンスを怠ってしまうと不具合が発生しやすくなり、買取時の評価が下がってしまいます。

あわせて、メンテナンスや法定点検／車検などを記録しておく記録簿（メンテナンスノート）も確実に保管しておきましょう。記録簿によってメンテナンスを欠かさずに行ってきたことが証明できると、買取額が高くなる場合があります。

さらに、キズやへこみなどがないよう大切に保管しておくことが高価買取のポイントです。

つまり、車そのものを大切に扱うことが高価買取されるための注意点ということになります。

ポルシェ ケイマンを高く買い取ってもらうためには、車を大切に扱い、常にきれいな状態に保ち、いつでもスポーツカーらしい走りを発揮できるようにしておくことです。

ここからは、高価買取されるグレード、高く評価されるボディカラー、人気のオプションを詳しく解説します。

ポルシェ ケイマンの人気グレードは、エクステリアやインテリア、エンジンやトランスミッション、走行距離など、車両の状態により異なりますが、おおむね次の順になっています。

・GT4
・GTS
・S
・T
・ケイマン（ベースグレード）

ケイマンの走行性能を極めたグレードである「GT4」は、リヤウィングが装備されるケイマンのトップモデルです。また、3代目「718ケイマン」では、トップエンドモデルの「718ケイマン GT4 RS」が登場しました。これにより、今後は「GT4」と「GT4 RS」が高額買取されるグレードになるといえます。リヤウィングが装備される高性能グレードのケイマンは、高い買取額を維持し続けるでしょう。

ケイマンのスポーティグレード「ケイマンS」の上位グレードにあたる「GTS」は、見た目はベーシックなケイマンとほぼ同じであるものの、スポーツ走行も楽しむことができるモデルとなっています。また、「ケイマンT」もGTSに近いポジションのグレードといえるでしょう。つまり、「ケイマンGTS」や「ケイマンT」は、トップエンドの「GT4」や「GT4 RS」とベーシックな「ケイマン」や「ケイマンS」の中間に位置するグレードといえます。シートやホイールなど標準となる装備に違いがあるものの、充実したアイテムや走行性能の高さなどにより、買取時に高い評価となっています。

ベースグレードとなる「ケイマン」とベースグレードよりもスポーティに仕上げられた「ケイマンS」は、手が届きやすいモデルであるものの、ポルシェらしいパフォーマンスやケイマンらしい軽快なハンドリングを楽しむことができる魅力的なグレードです。ポルシェらしい走りが評価されていることから、買取時に価値が下がりにくくなっています。

ケイマン全グレードに共通しているのは、走行距離やメンテナンスなど、車両の状態によって買取額が大きく変動する可能性があるということです。人気グレードや高額買取されるグレードであっても、メンテナンスを怠ってしまったり、不具合があったりすると、評価が下がってしまいます。ケイマンを所有している間は、メンテナンスをしっかりと行っておきましょう。

ポルシェ ケイマンの人気ボディカラーは、次のとおりとなります。

・ホワイト／キャララホワイトメタリック
・ブラック／ジェットブラックメタリック
・アゲートグレーメタリック

ホワイト系やブラック系は、ケイマンに限らずどの車でも人気のボディカラーです。ただし、ポルシェの場合は、単色のホワイト／ブラックとメタリックのホワイト（キャララホワイトメタリック）／メタリックのブラック（ジェットブラックメタリック）があります。どちらも人気はあるものの、メタリックの有無によって買取額に差が発生することもあるため、査定時にはボディカラーを正確に伝えるようにしましょう。

アゲートグレーメタリックは、落ち着きがあり、塊感あるスタイルを主張できるカラーです。またグレーは、シルバーとブラックの中間に位置するカラーであるため、さまざまな車種で採用され、幅広い世代から人気があるカラーとなっています。

オプションの豊富さも魅力であるポルシェ ケイマンの人気オプションは主に次の5つです。

・PDK
・スペシャルカラー
・スポーツクロノパッケージ
・レザー仕様
・LEDヘッドライト

ポルシェにおけるデュアルクラッチトランスミッションであるPDK（ポルシェドッペルクップルング）は、オートマチックトランスミッションのことで、基本的にオプション設定となっています。ケイマンのドライビングを気軽に楽しみたいのであれば、PDKを選んでおくとよいでしょう。また、AT限定免許でも運転できるPDKは、幅広いユーザーに受け入れられるため、人気のオプションとなっています。

スペシャルカラーは、シャークブルーやパイソングリーン、クレヨンなど、特徴がある印象的なボディカラーです。これらは、特別なカラーリングとなるため、買取時に高く評価されます。また、好みのカラーに仕上げられるカスタムカラーも高評価となるカラーです。スペシャルカラーやカスタムカラーなどは、流通台数が多くないボディカラーとなっているため、買取査定時に高い評価となるでしょう。

スポーツクロノパッケージは、スポーティなドライビングを際立たせる定番の人気オプションです。高く評価されるためにも装着しておいて損はないでしょう。レザー仕様のインテリアやLEDヘッドライトなどの内外装オプションは、装着しておくと査定時にプラス評価になりやすいアイテムです。装備しようか悩んだときは、装着しておくことをおすすめします。