受注好調! 三菱の新型トライトンはピックアップトラック市場に革命を起こすか!? オン・オフ両方で試乗

受注好調! 三菱の新型トライトンはピックアップトラック市場に革命を起こすか!? オン・オフ両方で試乗

2024年4月8日

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依然SUVブームが続いている自動車業界ですが、最近似たようなボディ形状のピックアップトラックが密かに流行り始めています。ピックアップトラックとは、SUVの荷室部分を荷台にしたクルマ。文字通りトラックのような形状ですが、乗用車のように後席を備えているモデルもあり人気を博しています。

国産ではトヨタのハイラックスが昨今のピックアップ市場を牽引してきましたが、ここにきて手強いライバルが現れました。三菱がかつて日本市場でも販売していたトライトンです。トライトンはハイラックスと同様、おもに東南アジアで生産されてきました。世界約150ヶ国で年間約20万台を販売する、三菱の世界戦略モデルでもあります。

今年登場した通算6世代目にあたる新型トライトンは、日本で販売されるや否や約1700台もの受注を抱える好調な販売台数(月販目標は200台)を稼ぎ出しました。今回はそんなトライトンに試乗。オフロードコースでの走破性も含めた、トライトンの魅力をお伝えします。

■デカすぎない? と思いきや

トライトンは、1978年に登場して以来560万台を超える累計販売台数を誇る、三菱の戦略モデル。世界中の市場をターゲットにした大型のピックアップトラックということもあり、若干日本ではサイズが大きめです。全長は5360mm、全幅は1930mm(数値はGSR)と、狭い駐車場では少々ためらってしまうほど。

しかし、いざ乗り込んでみるとそんな大きさを感じないほどボディの見切りがよく、運転しやすく設計されているのがわかります。フロントはボンネットの端まで見渡せ、リアはサイドミラーにフェンダーがしっかりと確認でき、荷台のあおりまでわかります。この見切りの良さは、大型ボディを運転する上では大きなメリットに感じるでしょう。

機能的なデザインのなかに、三菱らしさをうまく調和させているところも、トライトンの特徴。フロントマスクはダイナミックシールドコンセプトで仕立てられ、迫力のある顔つきになっています。上位グレードのGSRでは、フェンダーやフロントマスク、荷台のスタイリングバーなどがブラックで統一され精悍さをプラス。内装でもダッシュボードを水平基調にするデザインなど、三菱のSUVに共通する特徴が見られます。

■拍子抜けするほど乗用車ライク

6代目に進化するにあたって、ボディ、エンジン、シャシー、サスペンション、内外装のすべてを刷新したトライトン。いざ、運転すればあまりの軽快さにボディの大きさを忘れてしまうほどでした。アクセルやブレーキ、ステアリングなどの操作に対し、直感的にクルマが動いてくれ、まるで普通のセダンボディのクルマに乗っているような感覚になります。トラックというのは見た目だけ。乗れば驚くほど乗用車ライクに仕上げられていました。

そこは開発陣も意識して重点的に取り組んだようで、試乗会場に来ていたエンジニアの話によればピックアップトラックらしくない乗り味や、ラダーフレーム車っぽくない乗り心地をだすために随分と苦労されたそう。正直、もっとゆったりした動きや、ラダーフレーム特有の横揺れなどを覚悟していたので、いい意味で完全に裏切られました。サスペンションのジオメトリーや、シャシーの出来がよく、ファミリーカーとして使っても問題ない乗り心地に仕上がっています。コーナーではロールが想像以上に少なく、頭を揺られることが少ないため同乗者も酔いにくいでしょう。

新開発の2.4Lディーゼルターボは、わずか1500回転で470Nmもの最大トルクを発生。実用域がトルクフルなので、おもしろいくらい車体が機敏に走ってくれます。走り出しのわずかなアクセル開度のときでも、軽く前に進んでくれ、そのまま加速体制に入るととても2トン超えの重量級ボディとは思えない加速感が味わえます。

■ピックアップとは思えないハンドリング

かつてランサーエボリューションにも搭載された「アクティブ・ヨー・コントロール」は、トライトンに今回初めて採用。機敏に動くトライトンの動力性能をさらに高めています。ステアリングを切った分だけ車体は曲がり、思ったままにクルマは向きを変えます。運転した時の気持ちよさは、ピックアップトラックの概念が崩れてしまうほどです。

電動パワーステアリングのセッティングも絶妙です。ステアリング自体は女性ですと若干重く感じる場面もあるかもしれませんが、決して扱いにくいレベルではなく、走り出せば速度域に関係なく気持ちよく舵が切れます。センター付近がしっかりしているのも好印象。直進安定性が高く、これなら高速道路での長距離移動も楽にこなせるでしょう。

オンロード試乗では、バックミラーを見るたびに「あ、ピックアップトラックだった」と認識させられることが何度もありました。そのくらいボディが小さく感じられる軽快さと、運転のしやすさを感じられました。

■悪路走破性も一級品

さて、今回の試乗にはオフロードコースも用意されていましたので、悪路走破性の面も触れていきます。オフロードも難なく走れてしまうところは、ラダーフレームシャシーの魅力のひとつ。その性能は、今回のような急勾配の登坂やモーグルなどの本格クロスカントリーコースに持ち込んでも、まったく問題なく走れてしまうほどです。4WDシステムには、本格クロカン性能と乗用車ライクな乗り心地を両立する「スーパーセレクト4WD-Ⅱ」が、先代トライトンに引き続き採用されました。

オフロードコースには、泥と岩が混在する急勾配の登り坂や、滑りやすいスムーズ路面な急勾配の下り坂、モーグルなど多くのセクションが設けられていましたが、スーパーセレクト4WD-Ⅱはセンターデフロックの「4HLc」を選ぶだけでスイスイとクリアしてしまいます。7つあるドライブモードは、何もいじることなくノーマルのままにも関わらずです。

特に四輪の接地している状況がわかりやすく、岩を乗り越える瞬間など路面からのインフォメーションが明確に伝わります。モーグルでは、逆にどこのタイヤが接地していないかが手にとるようにわかりました。悪路走破性の高さは、クルマに対する安心感にもつながります。トライトンは、そういった面でドライバーの信頼感も得られるクルマに仕上がっていました。

ちなみに、モーグルセクションではリアのデフロックも試しましたが、こちらのほうがより簡単にクリアできました。ピックアップトラックで本格クロカンも楽しめてしまうと、活動の範囲が大幅に増えることが容易に想像できてしまうでしょう。

■今後はポピュラーな存在にも!?

冒頭でも述べましたが、すでに1700台以上も受注が入っている新型トライトン。三菱のSUVラインナップでは特殊な存在であるにも関わらず、早くも人気を得ています。ワイルドな雰囲気のスタイリングもさることながら、シャシーの出来のよさが由来となっている走行性能の高さや、乗用車ライクな乗り心地など、実際に乗ってみないと想像もできないような性能を持ち合わせていました。

日本ではどうしても趣味グルマに分類されがちなピックアップトラックですが、これならばファミリーカーやファーストカーで使ってもまったく問題ないと思わせる仕上がりです。新型トライトンは、そういった意味ではピックアップトラックに対するイメージを一新するほどのポテンシャルを秘めています。気になった人は、ぜひ一度試乗をオススメします。目から鱗の体験ができるはずですから。

<文&写真=青山朋弘>


■トライトン GSR(4WD・6速AT) 

主要諸元

【寸法・重量】
全長:5360㎜
全幅:1930㎜
全高:1815㎜
ホイールベース:3130㎜
トレッド:前1570/後1565㎜
最低地上高:220㎜
車両重量:2140㎏
乗車定員:5人

【エンジン・性能】
型式:4N16
種類:直4DOHCディーゼルターボ
ボア×ストローク:86.0×105.0㎜
総排気量:2439cc
圧縮比:15.1
最高出力:150kW(204ps)/3500rpm
最大トルク:470Nm(47.9㎏m)/1500~2750rpm
使用燃料・タンク容量:軽油・75ℓ
WLTCモード燃費:11.3㎞/ℓ
最小回転半径:6.2m

【諸装置】
サスペンション:前ダブルウィッシュボーン/後リーフスプリング
ブレーキ:前Vディスク/後L&T
タイヤ:前後265/60R18

【価格】
540万1000円(消費税率10%込み)


この記事を書いた人

TomohiroAoyama

青山朋弘

新車専門誌、中古車専門誌、モータースポーツ誌などの編集部を経て、
現在はフリーランスの編集&ライター。
自動車専門誌やWebサイトに寄稿しながら、YouTube動画の撮影・編集も行う。
愛車は10年前に走行5万kmで見つけた、NA型ロードスターの初期型。
趣味のMTBをどうやって積むのがいいか、常に試行錯誤している。

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