同じクルマでストロングとマイルドのハイブリッド燃費比較! ルノー アルカナの燃費がどのくらい違うのか実測したら、まさかの結果に驚き!!

同じクルマでストロングとマイルドのハイブリッド燃費比較! ルノー アルカナの燃費がどのくらい違うのか実測したら、まさかの結果に驚き!!

2025年11月12日

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今や世界中のメーカーが鎬を削るハイブリッドカー(HEV)市場。昨今では、日本メーカーが得意とするストロングハイブリッドシステムより、簡素で安価に製造できるマイルドハイブリッドカー(MHEV)が急速に増殖しています。特に欧州では、もうほとんどのメーカーがMHEVをラインナップに加えている状況。はたして、日本車の得意なストロングとより簡素なマイルドでは、どちらが相対的に見て優れているのでしょうか。

ストロングとマイルドのHEVを純粋に比べたいと考え、今回はルノーのアルカナをチョイスしました。理由は明快で、ストロングとマイルドを同一車種で販売している(プラグイン=PHEVは除きます)非常に珍しい車種だからです。現状日本の新車市場で同じように2種のHEVを併売しているのは、同じルノーのBセグメントSUV「キャプチャー」と、スバルの「クロストレック」くらいしか見当たりません。

◆2種のHEVに2種のグレード

さて、世にも珍しいダブルHEVラインナップのルノー アルカナですが、Cセグメントではまだ少数のクーペSUVであり、2021年に欧州へ投入。日本市場では翌22年の5月から販売されています。国産車ではあまりみられない、欧州車らしい流麗なクーペフォルム、そして独自のストロングハイブリッドシステム「E-TECH フルハイブリッド」が登場時には話題となりました。同年11月にはMHEVも追加。24年のマイナーチェンジ後も、2種類のハイブリッドパワーユニット展開を継続しています。

E-TECH、MHEVの2種類のパワーユニットには、それぞれ標準と上位のグレードを展開。上位グレードは、レーシングブランド「アルピーヌ」のエッセンスを反映させた「エスプリ アルピーヌ」、標準は「テクノ」という名で25年6月に追加されました。両グレードは、装備面やホイールのインチなどの違いはありますが、パワートレインの仕様やADAS(先進運転支援システム)などの主要装備は共通とされています。今回は両パワートレインともにエスプリ アルピーヌでの比較試乗となりました。

◆MHEVはよりスポーティな味付け

ルノーのE-TECHに関しては、かつてルーテシアでも試乗をしています(過去記事参照)が、その優れた燃費性能に驚きました。特にHEVが一般的には不得意とされる高速道路での燃費が、尋常ではないほど伸びたことを鮮明に覚えています。今回も高速道路と一般道でそれぞれ燃費を計測。性能で劣るはずのMHEVが、どのくらいE-TECHに迫れるかを実測しています。

燃費の結果を報告する前に、まずはMHEVがどんなシステムなのかを簡単に解説しましょう。アルカナMHEVのパワートレインは、1.3Lの4気筒直噴ターボ+7速のEDC(デュアルクラッチトランスミッション=DCT)が基本となり、そこに電動モーターが組み合わせられます。5ps/19.2Nmという控えめな出力のモーターを12Vのリチウムイオンバッテリーで駆動し、発進時や加速時の走行をアシストするシステムです。

MHEVには、E-TECHに設定されないパドルシフトが付いていることも大きなトピックだといえるでしょう。現にルノー・ジャポンのオフィシャルでも「燃費効率が高く、ダイレクトで爽快なドライブフィールのE-TECH」と、「パドルシフトを駆使したパワフルな走りが楽しめるMHEV」のように明確な違いを謳うほど。アルカナのMHEVはどちらかというと、低燃費よりもルノーらしいファントゥドライブが楽しめる電動車という位置付けのようです。

◆燃費計測の結果は……

しかし、実際に燃費計測で走り出してしまうと、なかなかどうしてMHEVも目を見張るべき健闘を見せるではありませんか。

今回は一般道よりも高速道路を重点に置いて比較計測しました。ルートは都心から西へ向かう新東名高速道路を利用。関東から向かった現時点での終点となる、新秦野インターまでの往復約100kmのショートツーリングです。いずれもスピードは周りの大型車に合わせた90km/hに設定。このルートは往路が上り基調、復路が下り基調となる区間があるため、往路と復路の平均を算出しています。

まずはE-TECHのフルハイブリッドですが、さすがの燃費性能を見せつけてくれました。往路で23.6km/L、復路で26.9km/L。平均で25.3km/Lの好燃費をマークしました。カタログ上でのWLTC高速道路モード(WLTC-H)燃費は23.5km/Lですから、大幅に上まわっています。低燃費を意識した運転方法などは特にしていなくてこの結果ですから、比較的誰でも簡単に好燃費が稼ぎ出せるクルマという点が、このE-TECHフルハイブリッドの1番のメリットだといえるでしょう。

そして注目のMHEVですが、こちらもまったく同じルートで計測しました。結果は往路が20.6km/L、復路がなんと27.4km/Lをマーク。平均で24.0km/Lという、こちらもカタログ値(19.2km/L)を大きく上まわる結果となりました。この結果、特に復路の燃費はE-TECHをも上まわり、正直筆者も目を丸くしました。では、なぜここまでMHEVの高速燃費がよかったのでしょうか。

◆E-TECHとMHEVのメカニズム比較

要素は色々考えられますが、まずはコースティングの機能が有効に働いていたという点がひとつ。もう一つは、単純にエンジン自体の性能が優れているという点です。

コースティング機能とは、アクセルオフしてブレーキを踏まない空走状態で、限りなくメカニカルな部分での抵抗を減らして空走距離を伸ばす機能のこと。アクセルを抜いた時に、エンジンブレーキがほとんど効かない、ニュートラルに近い状態といえばわかりやすいでしょうか。最近のMHEVはルノーに限らず、どの輸入車メーカーでもこのコースティングを強く効かせるセッティング、もしくはドライブモードを搭載してきています。

アルカナのMHEVにはドライブモード切替が付いていますが、コースティングはecoモードと、MySenseモードで有効でした。エンジンブレーキがほぼ効かないので慣れるまでは違和感があるかもしれませんが、慣れてきてアクセルを必要以上に踏まなくなると一気に燃費は伸びるでしょう。

そしてエンジンの違いにも触れなくてはなりません。E-TECHは従来からの1.6L NA(自然吸気)を使用しているのに対し、MHEVにはメルセデス・ベンツのAクラスなどにも採用されている1.3Lターボエンジンを搭載。後者の方が世代的にも新しいエンジンということもあり、効率が良くなっています。燃費が伸びるのはこういった違いも大きく関わってきます。

ちなみに、一般道での参考燃費ですが、50kmほど走った結果E-TECHが16.6km/L(WLTC市街地モード=19.6km/L)、MHEVは9.9km/L(同13.6km/L)でした。これは、まったく燃費を気にしないで普通に走った結果であり、燃費に配慮したドライブをすればもう少し伸びることも十分に考えられます。

◆グレードは乗り味の好みで選ぼう

総合的に見ても、MHEVがE-TECHに燃費面で敵うことは稀です。燃費だけを考えるなら、E-TECH一択で間違いないでしょう。ただし、先述したようなパドルシフトが搭載されていたり、エンジンだけでも270Nmの最大トルクをわずか1800回転で発生したりと、走りが楽しめるのはMHEVのほうです。ドライブモードをスポーツに切り替えれば、ステアリングやスロットルのセッティングが変わり、ワインディングがさらに楽しめるでしょう。

それにルノーならではの乗り心地の良さも、アルカナには備わっていることを忘れてはいけません。今回のエスプリ アルピーヌは、19インチの大径ホイールに45扁平のタイヤを履く上位モデル。ルノーっぽさに、ドイツ車のようなしっかりとした乗り心地がプラスされたような、新しい乗り味でした。

ただし、低速域などで路面のコツコツ感が少々強めに現れる傾向があるため、好みではない人は18インチホイールを履くグレードのテクノをチョイスした方がいいかもしれません。エスプリアルピーヌはハンドリングが俊敏な点も大きな特徴ですので、スポーティなドライブを楽しみたい人にオススメできるグレードといえます。

スタイリッシュなクーペフォルムが特徴的なフレンチクーペSUVのアルカナは、外観だけでなくその中身も最先端。2種類用意されたハイブリッドパワートレインは、多くの人を満足させられるであろうポテンシャルを秘めています。特筆すべき高速燃費性能はもちろんのこと、普段の走りも楽しめる稀有な存在だといえます。特に休日に遠出をする機会が多い人や、高速道路での移動が多い人にオススメしたい、オシャレでスポーティなSUVだといえるでしょう。

<文&写真=青山朋弘>


■ルノー アルカナ エスプリアルピーヌ マイルドハイブリッド(FF・7速DCT) 
主要諸元

【寸法・重量】
全長:4570㎜
全幅:1820㎜
全高:1580㎜
ホイールベース:2720㎜
トレッド:前1550/後1560㎜
最低地上高:200㎜
車両重量:1380㎏
乗車定員:5人

【エンジン・モーター・性能】
エンジン型式:H5H
種類:直4DOHCターボ
総排気量:1333cc
ボア×ストローク:72.2×81.4㎜
圧縮比:10.5
最高出力:116kW(158ps)/5500rpm
最大トルク:270Nm(27.5㎏m)/1800rpm
使用燃料・タンク容量:プレミアム・50ℓ
モーター型式:3AA
種類:交流同期電動機
最高出力:3.6kW(5ps)/1800~2500rpm
最大トルク:19.2Nm(2.0㎏m)/1800rpm
駆動用バッテリー種類:リチウムイオン
WLTCモード燃費:17.0㎞/ℓ
最小回転半径:5.5m

【諸装置】
サスペンション:前ストラット/後トーションビーム
ブレーキ:前Vディスク/後ディスク
タイヤ:前後225/45R19

【価格】
459万円(消費税率10%込み)


■ルノー アルカナ エスプリアルピーヌ E-TECHフルハイブリッド(FF・ドグクラッチマルチモードAT) 

主要諸元
【寸法・重量】
全長:4570㎜
全幅:1820㎜
全高:1580㎜
ホイールベース:2720㎜
トレッド:前1550/後1560㎜
最低地上高:200㎜
車両重量:1470㎏
乗車定員:5人

【エンジン・モーター・性能】
エンジン型式:H4M
種類:直4DOHC
総排気量:1597cc
ボア×ストローク:78.0×83.6㎜
圧縮比:10.8
最高出力:69kW(94ps)/5600rpm
最大トルク:148Nm(15.1㎏m)/3600rpm
使用燃料・タンク容量:プレミアム・50ℓ
メインモーター型式:5DH
種類:交流同期電動機
最高出力:36kW(49ps)/1677~6000rpm
最大トルク:205Nm(20.9㎏m)/200~1677rpm
駆動用バッテリー種類:リチウムイオン
WLTCモード燃費:22.8㎞/ℓ
最小回転半径:5.5m

【諸装置】
サスペンション:前ストラット/後トーションビーム
ブレーキ:前Vディスク/後ディスク
タイヤ:前後225/45R19

【価格】
499万円(消費税率10%込み)


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セルカ編集部

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