新車の納車遅れが買取額のアップにつながるってホント? 高額買取車のリアル~メルセデス・ベンツ編~

新車の納車遅れが買取額のアップにつながるってホント? 高額買取車のリアル~メルセデス・ベンツ編~

2023年10月31日

リセールの良いクルマとひと言でいっても、いろいろな種類があります。需要が供給数を上まわるというのは大前提にあるのですが、世の中には予想もできないような買取値がつくクルマも存在するのです。そんな世界をちょっとでも見てみたいと思うのが、クルマ好きのサガ。実際にどのくらいの残価率で取引されているかは気になる人も多いのではないでしょうか。

今回紹介する5台も、過去SellCaで実際に買取が行われた高額車両。その希少価値の高さや、慢性的な供給数不足から高価買取されたメルセデス・ベンツのクルマにスポットを当てました。このクルマたちがなぜ高価買取されたのか、実際に買取されるリアルをご覧ください。

これから紹介するデータは、愛車買取オークションSellCaでの出品データからメルセデス・ベンツ車に対象を絞り、特に高額売却された実績について調査したものです。

調査機関:自社調査

調査日:2018年06月1日~2023年07月31日

調査対象:弊社で取引されたクルマのデータ642件(メルセデス・ベンツ車に絞って)

調査方法:自社保有データ分析 高額で落札されたものを上から5つ抽出(車種が同じもの、乗用車でないものは除く)

 

●Eクラスクーペ

最初に紹介するのはエレガントな2ドアクーペ、Eクラスクーペです。

こちらの個体は

グレード:メルセデスAMG E53 4マチック+ クーペ

年式:2021年

走行距離:7,095km

というデータでした。新車当時の価格は1305万円(オプション等除く)から。SellCaで実際に落札された価格は、なんと1166万円です。

現行EクラスクーペのメルセデスAMGモデルで、3.0Lの直列6気筒エンジンに、ターボ+電動スーパーチャージャー+48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載する、Eクラスクーペでの最強グレードです。わずか1年落ちという高年式、そして約7000kmの低走行距離が高額買取の一番の理由であることは明確です。

しかし、この個体が高額な理由はほかにも考えられます。このクーペのAMGモデルは、中古車市場で流通台数が非常に少ないレアな存在。特に現行モデルでもこの個体と同じ後期型は、フロントマスクが最新メルセデスデザインとなるため人気が高いのですが、全国の流通台数が1桁台とかなり珍しくなります。このレアさが買取価格を上げていると考えられます。さらに、黒のボディカラーも加算ポイントとなっているでしょう。

(成約時期:2022年9月)

 

●Sクラス 

次に紹介するのは、メルセデスを代表する旗艦車種Sクラスです。

こちらの個体は

グレード:S500 4マチック ロング AMGライン

年式:2021年 

走行距離:13,255km

というデータです。当時の新車価格は1824万円(オプション等除く)から。SellCaで実際に落札された価格は、なんと1212万円です。

メルセデスが世界に誇るフラッグシップサルーンの現行7代目モデルです。中古車市場が1200~1500万円とSクラス自体の相場が高めで推移しているため、正直この個体の高額買取理由はSクラスであることにつきます。1.3万kmの低走行距離、2年未満で手放されている高年式、白のボディカラー、そして人気のAMGライン。好条件が揃っているだけでなく、4.5の評価点からしても内外装のコンディションは良好でしょう。

(成約時期:2023年01月)

 

●メルセデスAMG SL 

次に紹介するのは、フラッグシップロードスターのメルセデスAMG SLです。

こちらの個体は

グレード:メルセデスAMG SL43

年式:2022年

走行距離:3,398km

というデータです。当時の新車価格は1648万円(オプション等除く)から。SellCaで実際に落札された価格は、なんと1752万円です。

2022年10月に発売されたばかりの現行SLは、この代からメルセデスAMGの自社開発モデルとして生まれ変わりました。新車価格を上まわる高額買取は、新車の納車遅れからきているものです。SLのような趣味性の高いモデルは、価値が下がりにくいこともあり高値安定で推移しています。そこに納車遅れが加わり価値が上がったのでしょう。

(成約時期:2022年11月)

 

●メルセデスAMG GT

次に紹介するのは、AMGが専用開発したスポーツカー、メルセデスAMG GTです。

こちらの個体は

グレード:R

年式:2019年

走行距離:6,821km

というデータです。当時の新車価格は2382万円(オプション等除く)から。SellCaで実際に落札された価格は、なんと1875万円です。

AMG GTは、F1のオフィシャルセーフティカーにも使用されるほど高い走行性能を持ったピュアスポーツカー。中古車市場では数十台しか流通していないレアなクルマでもあり、その貴重さも相まって、登場から8年も経った今でも中古車の平均価格が1200万円を軽く超えてくる人気の1台です。

この個体は、4種類あったグレードのなかで最高峰のR。そのままサーキットを思いっきり攻められる性能が与えられています。この手のスーパーカーとしては少々距離を乗り過ぎている気もしますが、高い人気を誇るAMG GTだからこその高額買取といえるでしょう。

(成約時期:2022年04月

 

●Gクラス

最後に紹介するのは、キング・オブ・クロカンSUVのGクラスです。

こちらの個体は

グレード:G400d マヌファクトゥーアエディション

年式:2021年

走行距離:18,322km

というデータです。当時の新車価格は1289万円(オプション等除く)。SellCaで実際に落札された価格は、なんと1875万円です。

セレブな方々がこぞって乗っている、セレブカーの代表格ともいえる本格クロカンSUV。その無敵ともいえる走破性はもちろんのこと、意外とボディの大きさを感じず、四隅がわかりやすいので運転がしやすいという点でも人気のモデルです。買取価格が高騰しているのは、納期の問題が非常に大きいと考えられます。

2018年に登場した現行モデルは、登場当時から納期がだいぶかかるクルマとして有名でした。発売当時は、旧型の中古車価格が高騰するという現象まで起こってしまうほど。そして、今でもその納期の長期化は解消していません。中古車販売店からすれば、仕入れればすぐに売れてしまうほどの人気モデル。ディーゼルエンジンや、AMGパーツが多く入った特別仕様車ということすら、もはや関係ないくらい需要の多いクルマです。新車価格を上まわる買取価格も納得です。

(成約時期:2023年2月)

 

<文=青山朋弘 写真=メルセデス・ベンツ/SellCa>

この記事を書いた人

TomohiroAoyama

青山朋弘

新車専門誌、中古車専門誌、モータースポーツ誌などの編集部を経て、
現在はフリーランスの編集&ライター。
自動車専門誌やWebサイトに寄稿しながら、YouTube動画の撮影・編集も行う。
愛車は10年前に走行5万kmで見つけた、NA型ロードスターの初期型。
趣味のMTBをどうやって積むのがいいか、常に試行錯誤している。

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