決算時期でも高く売れないクルマがある? クルマを売る適切なタイミングとは?

決算時期でも高く売れないクルマがある? クルマを売る適切なタイミングとは?

2024年3月12日

中古車のように価格が変動する商品は、売却時期を見極めることが難しいです。その商品のマーケット情報を把握しているプロならともかく、素人ではわからないことが当たり前。しかし、そのクルマのことを知っていればある程度は売るタイミングがわかってきます。今回はクルマの適切な売却時期について見てみましょう。

■クルマ販売の繁忙期っていつ?

売却に関する記事ではありますが、まずはクルマが一番多く販売されている時期というものを把握しておきましょう。日本の市場におけるクルマ業界の最大繁忙期は、毎年3月です。これは、多くのメーカーが決算を3月に設定しているからで、年度末とも呼ばれているこの時期にメーカーはその年の目標を達成するため大規模な販売対策を投入します。

「いまこの場で購入を決めていただければ、〇〇万円お値引きできます!」これは営業トークの決まり文句ですが、クルマの場合はこの3月期に一番聞かれる言葉かもしれません。決算前はメーカー側も値引きの余剰分を一気に吐き出すことができますので、販売店に与えられる値引きのマージンも大きくなります。1年でもっともいい条件が出やすいのが、この年度末の3月だということです。

ユーザー側ももちろんそれを見越してクルマを買いにきます。だから3月に新車が爆売れするのです。実際に2023年のデータを日本自動車販売協会連合会(自販連)のサイトで見てみると、普通乗用車(3ナンバー)と小型乗用車(5ナンバー)の登録車だけでも、通常は20万台前後の販売台数が3月だけ33万台となっており、ほかの月に比べダントツに売れていることがわかります。

このように3月だけ特需のような状態になるのが、日本のクルマ市場の大きな特徴です。この時期が1年でもっともクルマの流通量が多くなりますので、当然中古車にもこの影響は大きく関わってきます。先ほどと同じ登録車の販売台数は中古車でも同じように3月が異常に多く、やはり3月だけ37万台以上、ほかの月は軒並み20万台前後となっています(データは自販連の2023年から)。

■リセールが高くなる時期はクルマによって違う?

中古車も含めた流通量が多ければ、当然のようにクルマの需要も高くなります。3月は、1年で一番多くのクルマが売買される時期です。求められるクルマは比例して多くなりますので、リセールも3月はいい条件が出やすくなるでしょう。売却を検討するなら、3月はいいタイミングかもしれません。

しかし、必ず3月が好条件になるとは限らないのがクルマ売却の難しいところ。そのクルマによって需要の高くなる時期をある程度見極めないといけません。例えをあげれば、オープンカーは3月よりも少し後の春から夏にかけて需要が増えます。3月は花粉の飛んでいる時期でもあり、オープンカーに関しては需要が高くはありません。中古車販売店が店頭に置いても売れるとは限らないため、より需要の高くなる初夏のほうがリセールはよくなる傾向です。

アウトドアテイストの強いクルマも同じような傾向があるといえるでしょう。キャンプをする人の多くは、春からキャンプを始めます。それに合わせてクルマを用意するなら、4月以降くらいのほうがアウトドア系のクルマは需要が高くなると考えるのが普通でしょう。こういったクルマは冬の寒い時期には売却しないほうがいいかもしれません。

■新車の登場時期もチェックすべし

季節的な需要のほかに、クルマの場合はニューモデルの登場がリセールに関係してきます。モデルチェンジをしてしまうと現行モデルは旧型になってしまうので、基本的にリセールは下降します。モデルチェンジの時期を知るには、ディーラーの営業マンに聞くのが一番確かな方法ですが、買換えでない限り聞きにくいことも多いでしょう。

同一メーカーでの買換えではない場合は、自動車専門誌や情報サイトを参照するほか、最近では自動車メーカーのサイトにも新車の出荷状況(納車スケジュール)が出ています。新規オーダー終了、もしくは出荷状況は店頭スタッフまで確認してくださいと表記されている場合は、モデルチェンジが近い可能性もあります。ディーラーへ直接確認してみましょう。ただ、後者の場合は単純に納期が長期化していることも多いので、モデルチェンジとは限らないことを考慮しましょう。

そして、モデルチェンジをしたからといってリセールが必ず下がるとは限らないというのもクルマ売却の難しいところ。モデルによっては、モデルチェンジしてからなぜか旧型の人気が高まり、旧型のリセールが高騰するという場合もあります。

あとは、最近の人気車では納期があまりにも長くなってしまうため、旧型のリセールが高くなるといった現象も多々見られるようになりました。スズキの現行ジムニーはいい例で、登場以来納期1年以上という状況がずっと続いています。旧型も含め、歴代ジムニーはアウトドアブームで人気が高まったことと相まって軒並み高騰。今ではどの世代のモデルも軒並み高値で取引されています。

トヨタのランドクルーザーアルファードなども、新車の納期が長期化したため一時的に旧型車の中古車相場が高騰しました。しかし、これらは新車が発売されてみないと正直わからない部分もあります。狙ってできるものでもありませんので、そのタイミングに売却できればラッキーくらいに考えていたほうがいいかもしれません。

■中古車相場のチェックは必須

クルマの種類によってもさまざまなリセール価格ですが、損をしたくないのなら売却予定よりも以前から相場を調べることが重要です。大手の中古車情報サイトには相場の分布なども記載されていますので、これらも参考にしてみましょう。事故や災害などの急な予期せぬ買い換えではない限り、前もって相場を調べておけば損をすることは少ないはずです。

もし自分の所有しているクルマの相場がわからない、もしくは相場の調べかたがわからないといったことになったなら、プロへの相談が一番の近道です。セルカのスタッフにはその辺りを把握しているプロが大勢いますので、まずは一度セルカに相談してみるのもいいでしょう。

一般的には、中古車は高年式・低走行であればあるほど価値がつくものです。中には判断が難しい場合もありますが、大抵の場合は「善は急げ」で早めに売却してしまったほうが損失は少なくなります。迷っている段階なら、早めの決断が吉と出るかもしれません。少しでも損をしないよう、売却時期はしっかりと見極めましょう。

<文=青山朋弘 写真=トヨタ/日産/三菱/青山朋弘>


この記事を書いた人

TomohiroAoyama

青山朋弘

新車専門誌、中古車専門誌、モータースポーツ誌などの編集部を経て、
現在はフリーランスの編集&ライター。
自動車専門誌やWebサイトに寄稿しながら、YouTube動画の撮影・編集も行う。
愛車は10年前に走行5万kmで見つけた、NA型ロードスターの初期型。
趣味のMTBをどうやって積むのがいいか、常に試行錯誤している。

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