フォルクスワーゲン アップ！の買取相場・査定価格

「up！」は2011年に販売を開始したスモールコンパクトカークラスの車種です。
フォルクスワーゲンの代表車種といえば、「ビートル」、「ゴルフ」、「ポロ」などが有名ですが、このモデルはそのラインナップの中でも一番最小のボディサイズをもったエントリーカーのポジションを担っています。

全長3545mm×全幅1650mm×全高1495mmのボディサイズは日本車の車格で言うと、軽自動以上、コンパクトカークラス未満の「up！」ですが、実は大人4人がしっかりと座れる室内スペースを確保しています。

このボディサイズにかかわらず、ドイツの高速道路「アウトバーン」を時速100キロ以上で走ることが当たり前な国の出身のメーカーなだけに、しっかりと安定して長距離を走る必要があるため、同じクラスの日本車と比べ、ボディ剛性が格段に高く設計されています。
そのため、走行時の安定性は非常に高く、長距離運転でも疲れにくいのが特徴でした。
さらに日本での販売当時の新車価格は154万円〜ととてもリーズナブルな価格設定をしていました。

搭載されるパワートレインは、最高出力75ps／6200rpm、最大トルク9.7kgmを発揮する新開発のオールアルミ1L3気筒DOHCエンジンを搭載。
このエンジンに組み合わされるトランスミッションは、5速マニュアルトランスミッションをベースにクラッチとシフト操作を自動化した「ASG」と呼ばれるトランスミッションを採用しています。
気になる燃費はJC08モードで23.1km/Lとこのクラスではかなりの低燃費を実現しています。

「up！」のボディスタイルは「2ドア」と「4ドア」の2つのボディタイプが用意されており、それぞれリアサイドのウインドーグラフィックを変えることで、キャラクターの個性の違いをアピールしています。

一目でフォルクスワーゲンの車とわかる特徴的なボディデザインと、コストパフォーマンスの高い「up!」は瞬く間に「ビートル」や「ゴルフ」に次ぐ同社の第3のアイコン車種として認知される存在になりました。

その結果、2011年から販売を開始した「up！」はボディのデザインなどを変更する大きな「フルモデルチェンジ」はせず、細かい変更の「マイナーチェンジ」や限定仕様の販売を繰り返しながら2019年まで販売され続けました。
また、この「up!」をベースに、クロスオーバースタイルの「cross up!」」、スポーツ性能と快適性を両立させた「up! GTI」、電気自動車仕様の「e-up!」などの派生モデルも多数誕生しました。

現在では生産が終了してしまったモデルですが、個性的な限定仕様や個性的な派生モデルの存在もあり、本国を初め日本でも乗っているオーナーを見かけます。

ドイツ車などの輸入車は故障や、修理代が高額になりやすい事から、生産終了をし始めたモデルから一気に手放すオーナーが増え、車体価格が一気に下がり安いですが、個性的なデザインの車は通常と比べて人気があり、車体価格は落ちるのが遅いようです。

近年の「up!」の買取相場は約1万円〜225万円前後で取引されています。

買取の相場では車両の状態にもよりますが、2019年式に近い「高年式」の車両が比較的高額で取引されている傾向があります。
また、「up!」派生のスポーツモデルである「up! GTI」は生産台数が600台の限定モデルと、モデル末期に登場したカタログモデルがあり、どちらもベースモデルの「up! 」と比べて生産台数が少ない上に、マニュアルミッションが採用されていることもあり、さらに高額で取引されているそうです。

「up!」の買取では、年式や車両の状態が重視されます。
車両の状態とは、外装や内装、エンジンやトランスミッションなどのパワートレイン関連、走行距離などのコンディションのことです。
「up!」の場合、これら車両の状態が良いほど高い買取額が提示されるというのは間違いありません。
より高く買い取ってもらうためにも、塗装やホイールなどの外装、シートやインパネなどの内装、エンジンやトランスミッションなどの機械関係の全てを良好なコンディションで維持しておくことをおすすめします。

また、「up!」に採用されているトランスミッション「ASG」搭載モデルは、このミッションの状態を特に良好にしておくことをおすすめします。
先ほども、記述したようにこのミッションは、5速マニュアルミッションをベースに変速を自動で制御するものでありますが、マニュアルミッションと機構の違いはさほどありません。
そのため、内部のクラッチがすり減っていたり、ECUが故障してる可能性が高いです。
これらの部品を修理に出すと高額な修理費用が掛かります。
そのため、この部品装置に関するメンテナンスを含め、定期的なメンテナンスをしっかりとしておくことをおすすめします。

「up!」を買取に出す際は、年式や走行距離、事故歴や修復歴などが買取評価額に大きく影響します。
高年式に近ければ近いほど、買取金額は高額になる傾向があります。
しかし、年式が低くても限定仕様モデルや車両状態によっては、低年式でも比較的高く買い取ってもらえる事もあるようです。
定期点検や走行状態、その時々の環境に応じた手入れを実施し、メンテナンスをした記録や証拠を保管しておきましょう。
加えて、シートやインテリアのパネルなどの内装をきれいな状態に保ち、サビや汚れがないように外装を磨いたり、コーティングするメンテナンスをしておくと、買取時に高い評価になる可能性が高いようです。
「up!」は、定期的な点検やメンテナンス、洗車や車内清掃が高額買取のポイントといえるでしょう。

「up!」のエントリーモデルでの人気グレードは、6スピーカーや、燃費や平均速度が確認可能なマルチファンクションインジケーター、レザーステアリングやシートヒーター、運転支援装備などの装備が充実した「high up!」の 4ドア。
簡素な装備ですっきりとした「move up! 」の4ドアの二つが人気グレードのようです。
この他にも、専用カラーと装備を採用した限定仕様「orange up!」やアンスラサイトの内装色を採用した「トルネードレッド」、ジーンズ調専用シートカバーが特徴な「jeans up!」などの限定仕様も販売されているので、もし限定グレードで車両状態が良好な場合は通常の買取価格よりも高価に買い取ってくれる可能性が高いです。

また、派生モデルの「cross up!」」や「up! GTI」、「e-up!」なども希少価値が通常モデルより高いので買取価格も高価になる傾向にあるようです。

「up! 」の人気のカラーは、一番人気なのが白系の「キャンディホワイト」。
次に人気なのが、キャラクターカラーとも言える「トルネードレッド」や「ティールブルー」。
その次に人気なのが、高級感を表現する「ディープブラックパールエフェクト」の黒系が人気です。
中古車市場も見ても、同程度の状態ならリセールのしやすい人気カラーのほうが値段は高くなっています。
フォルクスワーゲンから用意されているカラーにも反映がみられ、設定色は白系、黒系、シルバー系、の他にフォルクスワーゲンらしい可愛いボディカラーで構成されています。
フォルクスワーゲンの第3のアイコン車種として、売り上げでも高い貢献率を示してきたスモールコンパクトカークラスの「up! 」。
中古車の在庫数も多く出回っていますが、今でもなお同社の車種の中でも比較的人気が高いため、買い求めるユーザーも多い傾向があります。
車両状態が良く、高年式であれば査定価格は安定しているでしょう。
ただし、すでにある在庫と見比べながら査定されることが多いので、ボディやシート、フットスペース、エンジンルームのオイル汚れやホコリの清掃、車内の消臭などを行って、少しでも状態を良くしておきましょう。

「up! 」のオプション装備は「インフォテイメントパッケージ」を選択することで装備することができます。
パッケージの内容としては、フルオートエアコンや、スマートフォン専用のアプリをインストールし自分のスマホをナビやオーディオ機能として使うインフォテイメントシステム、それに付随するスマートフォンホルダーなどです。

このパッケージを選択しないと、必要最低限のみの装備になってしまうので、快適に運転を楽しみたいユーザーの方は必須のオプションとも言えるでしょう。

この部分だけを聞いてしまうと味気ない車に感じてしまう「up! 」ですが、あくまでもこれはエントリーモデルとしての装備の話です。
この他にも、派生モデルや、限定仕様によってそれぞれ個性的な装備を採用しているので一度ご自身の「up! 」がどのグレードなのか、どの限定仕様なのかなど調べてみるのもいいかもしれませんね。

フォルクスワーゲンは、環境問題に積極的に取り組んでいるヨーロッパの自動車メーカーの一つでありますが、様々なモデルを販売し、新しい自動車の楽しみ方を提案するメーカーの1つでもあります。
そのため希少価値が上がれば上がるほど、どのモデルも非常に人気が高いので、ぜひ一度査定してみてはいかがでしょうか。