ダイハツ コペンの買取相場は2022年7月現在急落してしまっています。これは年式に関わらず見られる傾向で、ピーク時の同年2月と比較すると10～20万円ほど買取相場が下降してしまっているのです。ものによってはそれ以上の値下がりをしてしまっているものもあり、高額買取が難しい状況が続いています。

もちろん、年式や走行距離の関係も大いにあるでしょうし、一時的な理由で値下がりしてしまっている可能性も否定できません。しかし、本コラム執筆時点においては決していい状況ではありませんでした。

以上を踏まえたうえで、コペンの買取相場の傾向を年式ごとに解説します。

3年落ち
中古車市場でも比較的買取価格の高い3年落ちですが、コペンはやや苦戦を強いられています。

直近の買取相場は140万円台となっており、これはピーク時から30万円ほど価格を落としてしまっています。原因はいくつか考えられますが、スポーティーな特別な車を求める層よりも、大人数で外出できる車に注目が集まっているのが大きな原因と考えられるでしょう。

昨今ではSUVやミニバンといった、アウトドアもこなせる車に注目が集まっています。アウトドア以外でも日常生活で車載性能の高い車の需要が高まっており、軽自動車でも同じような傾向が見られます。しかし、コペンのようなオープンカーはその点が苦手な車が多く、昨今のトレンドとは少し経路の異なる車となってしまっているのです。

特別仕様車であり、トヨタとタイアップした「GRスポーツ」は例外であるものの、それ以外の車は軒並み影響を受けています。今後、買取価格が上昇する見込みも薄いため、できる限り早めに査定に出すといいかもしれません。

5年落ち
5年落ちのコペンも買取相場が急落しているものの、3年落ちと比較するとそこまで大きな振れ幅はありません。それどころか買取相場が3年落ちとあまり大差ない135万円前後とされているのが特徴です。

5年落ちが該当するグレードには、コペンの中でも人気が高い「セロ」「セロ S」「エクスプレイ S」があります。特に最上位グレードにあたる「セロ S」の人気は高く、現在でも中古車市場で高額査定の対象となっています。

とはいえ、平均買取価格がピーク時から20万円ほど減額になってしまっているのは痛手です。また、5年落ちともなればそれなりに走行距離が嵩んでいる可能性も否定できません。3万kmを超えてしまうと査定でも評価されにくくなってしまうため、走行距離も気にかけて売却のタイミングを掴んでおくと良いでしょう。

7年落ち
7年落ちともなると買取相場はかなり下降気味になってしまいます。平均値を取ると120万円に届かない程度ですが、状態によっては100万円を下回ってしまうケースもあるようです。

7年落ちのコペンは2代目が登場したばかりの世代で、すでに年式としても相当古い状態にあたります。まったく人気がないわけではないため現在でも比較的リセールを維持したまま買い取ってもらえるものの、今後は徐々に買取価格を落とすことになるでしょう。

どの年式にも共通しますが、高額査定を狙うのであれば早い段階での査定が重要です。

ダイハツ コペンの買取時の注意点は、ルーフ部分の状態です。 コペンの代名詞的部分であるルーフ部分に魅了されて購入を希望する人が少なくないだけに、この部分の状態は大事です。 特に年式の古いコペンであればあるほど、気が付かないだけで可動がスムーズでない場合も。 オープンカーの命ともいうべき部分なので、査定前に確認してもらうだけでも見てもらった方がいいでしょう。

ただし、動かない場合などは修理費用が高額になる場合もあります。 査定の額で元が取れるかと言われるとやや微妙な部分でもあるので、一度見積もりを出してもらうことをおすすめします。 また、幌に穴が空いており、幌部分の交換・張り替えをするだけでも10万円近くする場合も珍しくありません。 この場合も、見積もりをもらってから張り替えるかどうかを検討してもいいでしょう。

ダイハツ コペンは国産車らしからぬルックスで人気を博してきました。2022年には販売開始20周年を記念して特別仕様車が販売開始。わずか4日で生産台数に達したため受注を終了したことでも話題になっています。

中古車市場でも人気はそれなりにあり、スポーツカーや欧州車好きに好まれています。また、車好きであり車載性などよりも外見に関心があるユーザーにも広く支持されているのが特徴です。その中でも特に買取価格に影響する要素を3つの観点でまとめました。

コペンの人気グレードは以下のとおりです。

GR スポーツ
セロ S
セロ
エクスプレイ
ローブ

特別仕様車である「GR スポーツ」を除き、いずれ高額査定が見込めるグレードになります。特に「セロ S」は人気の高さに加えて年式の新しさも影響し、170万円台の買取価格を付けるケースもあるようです。

そのほかはやや控えめですが、どれだけ古くても年式が5年以内である点、通常グレードよりも内外装ともに豪華な使用であることから高い人気を誇っています。新車価格も当然高いため買取価格も高額化するものの、全体的に買取相場が落ちているコペンの中では安定した査定額を叩き出しているのが現状です。

また、一覧中にはないものの「クーペ」も状態次第で150万円ほどの査定額になることもあり、一概に買取価格が安くなってしまっているとも言い切れない側面もあります。

一番人気、かつ高額査定が期待できる「GR スポーツ」は、2019年にトヨタ自動車とのタイアップで発売を開始。ダイハツだけではなくトヨタからも販売されており、新車価格は238万円と高額なものの高い人気を誇っています。同年にはほかのグレードの一部改良もおこなわれており、環境性能の改善も実施されました。

全体的に人気の高いコペンですが、一方で年式が古い物や初代モデル、一部の特別仕様車のリセールバリューはそれほど高くありません。30万円を下回るケースは稀ですが、人気の高い5種類を除くと買取価格が100万円に満たないグレードがほとんどです。

その理由のほとんどは年式によるもので、10年落ちが普通の状態となっています。また、100万円に満たないグレードのほとんどが初代コペンであり、現行モデルではありません。従って買取価格も下がってしまいがちになり、なかなか好条件での買取が難しいのが現実です。

今後も買取価格が高騰する可能性は高くないと思われます。現在人気の高い2代目コペンも、次期モデルの発売が決定すれば買取価格は下落してしまうでしょう。すでに販売開始から7年が経過している2代目コペンにも、フルモデルチェンジの噂が出てきてもおかしくない時期になりました。早めに売却をすることで高額査定が狙えることも多いため、市場の動きを見ながら売却時期を決めてもいいでしょう。

ダイハツ コペンの人気カラーは以下の3つです。

パールホワイトⅢ
ブリティッシュグリーンマイカ
マタドールレッドパール

コペンのボディカラーは、グレードによって選択できるものとそうでないものがあります。例えば「ブリティッシュグリーンマイカ」は「セロ」のみで選択可能で、それ以外のグレードでは選択できません。またスポーツカーの王道カラーである「マタドールレッドパール」は有償色で、「ローブ」「セロ」であれば33,000円、「エクスプレイ」では66,000円で選択可能です。

ダイハツ コペンの人気オプションは以下のとおりです。中には後付けができないものもあるため、装備されていれば高額査定につながる場合もあります。

ドレスアップパック
デザイン性を重視させたい人から支持されているオプション。カーボンとメッキの2種類があるが、人気が高いのはメッキ。価格もカーボン調より高くなく、4カ所のドレスアップが可能となる。

ダイヤトーンナビドラレコセット
後述のメモリーナビと連動するドライブレコーダーがセットになったパッケージ。一般的な車よりも目立つコペンの防犯性を上げるためには選択したいユーザーも多い。撮影された映像はスマートフォンでも確認可能。

ワイド ダイヤトーンサウンド メモリーナビ
7インチの純正カーナビ。価格が異なる4種類がラインナップされているうちのひとつで、ほかの3種類よりも性能やレスポンスが早いのがウリ。サウンドも上質でドライブには欠かせない存在。

カーペットマット
機能性の高い純正カーペットマット。消臭や防ダニ、抗菌効果があり、デザイン性も高い。コペンのロゴも入っており、社外品では損なってしまうおしゃれ度合いを損なうことがありません。

ウインドディフレクターLEDイルミ
フロントシートの運転席と助手席のあいだに設置されるイルミネーションパーツ。装備してなにかの機能性が向上するわけではないものの、単純にドレスアップとして高い人気を誇る。