メルセデス・ベンツ Gクラスは、新車でも中古車でも非常に人気が高く、買取価格も高い水準で推移しています。
年式・走行距離によって多少の影響を受けるものの、比較的安定した価格で買い取られているのが現状です。
2022年3月ごろから始まった原油価格の高騰に伴って買取価格はやや抑え気味になってしまっていますが、それでもほかの車よりも高額査定につながることが多いようです。
状態によって異なるものの、それぞれの年式落ちごとに見られる買取相場をまとめました。

3年落ち
Gクラスの3年落ちは高額査定が連発しています。
新車価格1,000万円を超えていることも関係していますが、少なく見積もっても800万円台、高い物であれば900万円台で買い取られている場合もあるようです。
Gクラスの3年落ちはなかなか市場に出回ることはありませんが、少しでもいい状態で乗りたい、新車で購入するにはハードルが高いなどのハードルを感じている層から厚い支持を得ています。

最終的な売り出し価格は新車価格よりもやや安い程度になってしまうものの、オプションを装備していたりすると新車購入では実現できないような価格ばかりです。
特にGクラスのような海外メーカーの車はひとつひとつのオプションも高額に設定されていることが珍しくなく、新車購入時に車体価格に数十～100万円程度の追加費用が必要になることも。
長く乗り続けたい購入希望者からすれば、年式の浅い、オプションの付いたものを購入したいとなります。
これらの要素がクリアできていると、買取相場よりも高額査定につながる場合もあります。

5年落ち
5年落ちのGクラスは旧モデルと現行モデルが入り混じっている状態で、買取価格は3年落ちほど高騰しません。
しかしそれでも700万円以上の買取価格を付けているケースも少なくはなく、高額査定が期待できると考えていいでしょう。

通常、Gクラスのような高級輸入車は5年落ちともなれば買取価格が大幅に下落してしまいます。
しかし、SUV人気である昨今はそうでもないようで、輸入車であってもSUV形状の車であれば高額査定に結び付きやすいようです。

Gクラスの場合はこれに加えて汎用部品が多くメンテナンスしやすいことも人気の理由かもしれません。
デザインが初登場時から大幅に変更されていないことも大きなポイントです。

7年落ち
7年落ち以上になると買取価格は大幅に下落してしまい、新車価格の半分程度まで値下がりします。
それでも500万円台中盤を維持しており、決して価値がなくなってしまうわけではないようです。
5年落ち同様、旧モデルと新モデルで形状が大きく変化しないことも手伝って、長期間ファンに愛されている車と言えるでしょう。

ただし、7年落ち程度まで年式が増えてしまうと、目に見えない部分で不調がないかを心配されてしまいます。
足回りやエンジンなど、安全に車に乗るために必要な部分に異常をきたしてしまうと、それだけで高額査定にはならなくなってしまいます。
売却前にはディーラーや整備工場できちんとしたメンテナンスを受けておくのがおすすめです。

メルセデス・ベンツ Gクラスの買取時の注意点は、多少年式が古くても査定に出すことがベストな手放し方だということです。
旧モデル、新モデルとも人気が高く、どちらも整備性の高さと部品の多さから中古車業界の中でも評価の高い1台となっています。
そのため、年式や走行距離が多くて廃車や下取りに出してしまうと、本来ついていたはずの価値を知らないまま終わってしまうことになるからです。
まずは査定依頼をして、本当の価値を見てみましょう。

ただし、査定前にはしっかりと洗車をしておきましょう。
ボディカラーによってはワックスがけをすることでより高い評価につながるものもあります。
日頃から心がけていれば、査定前に慌てて手入れをする必要もなくなるので安心です。

メルセデス・ベンツ Gクラスは複数のグレードから構成されており、そのどれもが高い人気を誇っています。

メインターゲットを富裕層に絞っているためか新車価格は1,000万円をゆうに超えており、一般層にはなかなか手が出しにくいのが現実です。
中古車市場であれば新車価格ほど高騰することは少なく、購入を中古車市場に限定している人も少なくありません。
従ってGクラスであればどのような形式でも高額買取に結び付きやすいものの、以下の特徴を押さえたモデルが高額査定につながりやすいことを覚えておきましょう。

Gクラスには多くのグレードが用意されていますが、特に人気が高いのは以下の5種類です。

G350d
G400d
G550
G63 AMG
G65 AMG

数字の末尾に「d」が付いている車両はディーゼルエンジンのモデルで、ガソリンエンジン車と比較すると高額査定につながりやすいようです。
もともとはエンジンの愛称から「ブルーテック」と呼ばれていたディーゼルエンジンモデルですが、2018年のモデルチェンジ当初にラインナップからディーゼルエンジンが消滅しました。
その後登場した「d」の名を冠した個体はブルーテック以上に低燃費になっており、その数値はGクラス内ではもっとも低燃費な車となっています。
年式が新しいこともあり、買取価格の中には1,000万円を超えるものもあり、高い人気を博しています。
「G350d」と「G400d」の違いは排気量だけで、それ以外に大きな差はありません。
買取相場も「G400d」の方が若干高いものの新車価格に関係しているだけであるため、それほど大きな差はないと考えていいでしょう。

通常モデルで最上位クラスにあたる「G550」はディーゼルエンジンではなくガソリンエンジンモデルです。
維持費が高くなってしまうため「d」モデルよりも人気が高くはないものの、それでも1,000万円以上の買取価格になっているケースも珍しくありません。
とはいえ、新車価格から比較すると圧倒的に「G400d」の方がリセールバリューが高いのも事実です。
いずれにしても高額査定が期待できますが、人気という面ではディーゼルエンジンモデルに軍配が上がります。

メルセデス・ベンツの上位モデルとして設定される「AMG」は「G63 AMG」「G65 AMG」の2種類をラインナップ。
いずれも初代モデルに設定されたもので、2012～19年までの7年しか流通していませんでした。
そのため希少性という面では非常に高く、こちらも1,000万円台を記録しています。
しかし、「G65 AMG」はそもそもの流通量が非常に少なく、中古車市場で見かけるのは非常に稀です。
従って買取相場はあくまでも目安でしかないため、もし「G65 AMG」の売却を検討しているのであれば一度査定に出してみることをおすすめします。

Gクラスはグレードによって選択できるボディカラーが違い、一概にどれが人気か判断しにくいのが現状です。
その中でも、特に人気が高いのは以下の3色です。

オブシディアンブラック
マグネタイトブラック
ポーラーホワイト

メルセデス・ベンツのブランドカラーであるホワイトも人気が高いものの、一番人気はブラックが独占しています。
「オブシディアンブラック」と「マグネタイトブラック」の違いは、やや色味が違う点です。
「オブシディアンブラック」が漆黒であるのに対し、「マグネタイトブラック」は少し緑が勝っているのが特徴です。
どちらも写真では判別が付きにくく、実際に車を見てみるまではわからないでしょう。
上位3色はすべて無償カラーではあるものの、非常に人気が高くリセールも期待できます。

ボディカラー同様、Gクラスはグレードによって装備できるオプションも異なります。特に人気が高いのは以下のオプションです。

AMGライン
エクステリアやインテリアをよりスポーティにするオプション。ホイールやフロントスポイラー・リアスポイラー、レザーシートが装備される。AMGモデルまで必要なくとも高級感を演出したいユーザーに人気がある。

ラグジュアリーパッケージ（G350d、G400dのみ）
ガラススライディングルーフとBrurmesterサラウンドサウンドシステムがセットになったオプション。国内市場向けでも人気が高いが、輸出用の車両としてルーフが装備されていると高額査定の対象となりやすい。

アダプティブダンピングシステム
オフロードでも車内に伝わる振動を大幅に軽減するシステム。G550には標準装備されているが、それ以外のモデルはオプション。価格は約15万円と高額であり、Gクラスでオフロード走行するかと言われれば難しいが、ないよりはあったほうが人気が高い。

サンルーフ
日本国内ではそれほどではなくとも海外市場で人気が高い。アウトドアなどで利用する場合は装備していてもいい。海外ではルーフがある車は重宝されるため、中古車として国外に販売するルートを持つ買取店が見ると高額査定につながる可能性もある。